だって、思いついたから このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-08-30子猫をぶんなげない

心の旅2

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そのまま、消えてしまいそうな萌仙人に僕は慌てて、叫ぶ。

「わ、わかりません」

プライドも全てかなぐり捨てて、僕は大地に伏して、頼んだ。

「私は、萌を描いてみたいのです」

サワサワと、竹林が揺れる。見上げると、水晶の眼には、少しだけ、感情が浮かんでいた。

寂しさ? 悲しさ? 

「人が、萌えを知って、数十年…。ほんに、小さいのう。わしらは」

「…」

「だがな、わしらが知る前から、萌とはあったのぢゃ」

「そ、そうなのですか!」

そうなのか? 萌えとは人間の作り出した概念ではないのか。

「大地は、草花は、獣たちは、萌を知っていた」

人間だけが知らなかった?」

僕は、足元の名も無い草を見た。この草も萌を知っている。

僕は、当りを見回した。サワサワと揺れるこの竹林も知っているのか。


「後は、その虎に聞け」

いつのまにか、僕の隣に、虎がいた。即座に身体が硬直した。

3メートルはあるだろう。その大きさと、醸し出す野生の雰囲気に圧倒され、僕は死を意識し、死に呑み込まれた。

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