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2007-05-21超越正誤

オタク、イズ、ヒューマン

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オタク」という単語が独立して用いられるとき、その言葉が指し示す範囲は近年多様化し肥大化し膨張し続けている。今現在、何オタが存在しているのか知らない。それでも日常生活で誰かが「オタク」と呼ばれ、誰かは「オタク」を自認する。たとえ個々の「オタク」に多少の繋がりがあったとしても、いとこの奥さんの父親の妹に瓜二つな隣の犬は、もはや他人ですらなく種族すら異なるわけなので、そんなものをひとくくりにしようとすれば、AKIRAの鉄雄的なドロドロのグチャグチャの不定形の怪物が出来上がるのが必定。それはそれでとてもおぞましくて楽しい……のだがそんな巨大な塊である「オタク」は、人の性質を現すカテゴリとしては大き過ぎるのではないか。もはやそれは「男」や「女」といったプリミティブなカテゴリと変わらないのではないか。もしかして日本全国の「オタク」和集合から少しづつ気を集めて作るオタク玉と、同じように非「オタク」から気を集めて作る非オタク玉がぶつかりあったら、オタク玉の方が勝っちゃうのではないか。そんな風に考えたとき「オタク」というカテゴリは不適切に思えてきて、では行き場を失った「オタク」を含み、既に存在する中で一番近いカテゴリは何かと言うと、それはもう「人間」になるのだと思う。オタク、イズ、ヒューマン



そして「オタク」という言葉が失われた時代に、老人は少年に語るのだ。

「かつて、我々はオタクという1つの言葉によって繋がっていた。肉体や精神孤独だったが概念の上で我々はヒトツだった。依然として迫害は続いていたが、われわれは言葉により繋がっていたのだよ。だがそれは失われた。繋がりを解き放つことで我々は我々を解放しようとしたのだ。しかし……」

寂しそうに遠くを見つめる老人の隣で少年は決意する。

「じいちゃ、俺がオタクになる。失われたなら俺が一から作る。好きなものを好きだと言える世の中で、誰もが幸せに暮らせるように」

やがて、一人の英雄により「オタク」は再び光を浴びるだろう。英雄はいつしかオタキングと呼ばれる。

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