だって、思いついたから

第十二回萌理賞

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第十二回萌理賞

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参加者が少なくなってるのが寂しいですねえ。みんな、もっと己のブリーチを解放したらいい。斬魄刀の名は既に知っている。その名はid……。

以下、おこがましき感想つれづれ。

• 「ゴス・ヴァン【Goth-Vam】」(id:vancatさん)
  • Gothic-Vampireという言葉の響きがかっこいい。非日常がファッションの形で日常に溢れ、それが本質を覆い隠してしまう。Goth-Vamを隠れ蓑に（本人は隠れるつもりも無く）堂々と学園を歩く吸血鬼というのは燃えです。

• 「いつも何か忘れてる」(id:sasuke8)
  • 萌理賞に参加する中で、己の内の幽霊萌に気付いてしまったんで、シリーズ化したいです。幽霊部の目標は成仏なのでこの話は実はハッピーエンドで、生者の"僕"は徹夜で成仏した部員の塔婆を文句たらたらで書くんですけど、悪態をつきながらそれぞれの部員との日々を思い出して泣いてしまうという。それを見守る幽霊達。そんな萌の話でした。そこまで書いてないですが。

• 「永劫線上の夏休み少女」(id:bothhandさん)
  • 永劫線*1上にいる少女は全てを知っているわけですねえ。全知の存在と、無知の存在の組合せの萌。「けれどもその傷が俺には必要なんだ」という言葉は少年がちょっと酔ってる気がしますが、全部わかって選択する、その人間的成長もしくは若さゆえの潔さみたいなのが良いなあと思えました。

• 「ところてん式彼女」(id:tophelさん)
  • 「ところてん式彼女」のタイトルはフェイクで実は「おじや流し込み式お姉ちゃん」が萌えの焦点だという孔明の罠。筒を窓に取り付けて熱風流し込んで隣でピザ食ってる女にろくな奴はいませんよ。きっとお姉ちゃんは妹が膝とか擦りむいたらおじやをつけてたのでしょうね。「熱くない？」「熱いよ」「やだなぁ」「我慢しないと」「はぁい」みたいな。妹は電波ですが、姉は真の邪悪。

• 「彼女の極私的闘争」(id:glireさん)
  • ギャップ萌え。学校と武力闘争。結果と原因。短い中で要素をピンポイントで置いているので、魅力的な物語が浮かんできます。しかし、これはイマジネーションできるか否かが鍵で、もっとディティールを想像して脳内カスタマイズできる人にとってはもっと楽しくなるのではと思いました。短編映画かアニメで見たい。

• 「涼をとるなら」(id:asianshoreさん)
  • ちょっと捻ったオチが好きです。ぶっ飛んだ展開を持ってくるasianshoreさんにしては意外(?)にも、綺麗にまとまった爽やかなショートショートだと思いました。チラリと覗いた幽霊エロスがなんか新鮮でした。

• 「輝くような空の下」(id:firestormさん)
  • ギャップ萌え直球。先輩のキャラクターが良いです。極端にツンデレ。で、ちょっと頭悪そうな喋り方の明里先輩は実は空気読める出来た先輩なんだろうなあとか真面目な龍斗君とギンコ先輩は付き合う事になってもガチガチででも一線を越えるとデレデレするんだろうなあとか思えるのが直球だと思いました。

• 「梅雨明けのジレンマ」(id:GAMAさん)
  • 最初読んだとき「視界から消え」「ふわりとした重みがかか」ったのは、彼女の腕だけなのだと思いましたが、そんなことはなさそう。「広すぎる部室」「あいつ」「包帯」「泣いている女の子」とキーワードが想像させます。わかるような、やっぱりわからないような。そこが良いんでしょうね。

• 「Never Let Me Decide」(id:jundas さん)
  • 興味を惹く冒頭から、辻斬りという単語とかけ離れてほんわかした実態、最後のオチまで、今回で一番好きな作品。血が出ない、平和な空気が良いですねえ。『対「日本刀を持った気違い」戦士』というニッチな役目を真面目にやってる主人公に好感が持てます。

• 「サロメの恋人」(id:sunagiさん)
  • 「名前と身体に夏を持って」「夏だけ存在」する少女という不思議な存在で、首から下は無い感じで、クーラーボックス移動？……考えれば考えるほどミステリアス。人を超越した存在なのかと思えば、身体も言葉もとても儚い。少年はその辺にやられているのでしょう。儚さ萌え。

• 「海」「水着」「眼鏡」「三つ編み」(id:gedanさん)
  • 眼鏡っ子はこうでなくちゃあというのを見れました。眼鏡はやっぱりハーフリムで黒でちょっとオジさん系のそれで、水着は白です。異存ありません。委員長ですよね。きっと。恥ずかしくてしょうがないんですよね。でも頑張ったんですよね。ええなー。