だって、思いついたから このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-09-06白面金毛キューピーの狐

急に夫が冷たくなりました

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夫は私に冷たくなりました。

何度話しかけても、答えは返ってきません。まるで、私に興味を失ってしまったかのように。

あの日からずっと、夫は布団に入ったままです。

夫は病気なんだと私は自分に言い聞かせます。

それで、少しだけ妻の私は納得します。でも、女の私は納得できないのです。

毎朝、私は夫に声をかけます。愛していると言って、身体に触れます。それでも夫は私に何の反応も返しません。


夫は、娘とだけ外出します。それも私の目を盗んで、私が知らない間に。

朝早く、私は布団の中に夫が居ないことに気付くと、直ぐに外に飛び出して二人を探します。

小学2年生になる娘を、夫はとても可愛がっています。私だって娘を愛しています。それに私は娘を愛する夫も愛しているのです。

外を出て直ぐの、いつもの小道を二人はゆっくり歩いています。夫は娘に寄りかかるようにして、娘はそれでとても歩きにくそうです。仲睦まじい愛すべき親子の姿に、私は何故かとても悲しくなります。

悲しくなった私は二人に追いつくと、何も言わずに夫の手をとります。冷たい夫の手。夫は、涙を浮かべる私を見ても、何の反応も返しません。代わりに娘が哀しそうな顔で私を見ます。私は、大丈夫よ、と言って夫の手をとり、抱きかかえるようにして家に引き返します。パパ病気なだけだから。


思い返すだけで涙が出ます。だんだん痩せていく夫。それでも、その背中は何も語ってくれません。

いつまでこんなことが続くのでしょう?

あなた、許してください、お願いです。

私は、泣きながら夫の背中にすがりつきます。体温を奪われる、私の身体、とても、冷たい。

私だけが悪いのですか。だって、あなただって、あなただって、悪いのですよ。あの日、別れる、なんて言うから。そんなこと、言うから。

ごめんなさい。やっぱり悪いのは私です。たくさん、たくさん刺してしまったことは謝ります。でも、私にはそれ以外、あなたの中に届くものがなかった。

ごめんなさい。謝ります。ですから、お願い。もう一度だけ、笑って。

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