だって、思いついたから このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-07-29認めたくないものだな、若さゆえの過ちというものは……

好きな人と結婚できるオア毎週誰とでも1回セックスできる

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 おーい、お前ー。神様だよー。お前、この先も幸せないから、願いをかなえてやるよー。でも、次のどちらかから選べよー。好きな人と結婚できる、もしくは、毎週誰とでも1回セックスできるのどちらかだよー。結婚は絶対にさせるよー。セックスは、相手を選べば老若男女だよー。但し、週に1セックスだけだよー。

http://throw.g.hatena.ne.jp/yarukimedesu/20090717/1247824413

突然頭の中に声が聞こえて、僕はとうとう幻聴まで聞こえるくらい頭がおかしくなってしまったのかと絶望的な気分に囚われたが、それはそれで「週1セックス」と呟いてみる。だって今特に好きな女の子はいないがセックスしたい女の子は三桁はいるのだ。セックス。僕にとってそれは未だ到達し得ぬ頂きだ。50歳くらいまで現役で有り続けるとすればあと約30年。僕は死ぬまでに何人と何回セックスできるのだろう。そんなことばかり考えて僕はもう20歳になる。ついにフォークダンス以外で女の子と手をつないだこともないまま僕は成人してしまった。

声の後、僕がセックスについて思いを巡らしていたとき、テレビでは新ドラの発表記者会見の様子が映し出されていて清純派美少女の外見と強気の素顔で人気の女優触尻エリアマイクを握っていて、僕は自動的に勃起した。そしてほぼ口癖になっている今日十数回目の「セックスしたい」を呟いたとき、ぴろりろり脳内に再び幻聴マリオ1UPキノコをとった時のSEが鳴り、数十分後今度は僕の家のインターホンを触尻エリアが鳴らしている。触尻エリアサングラス越しにも分かるような不機嫌さで僕を見つめ「するなら早くして」と言い放った。僕が震える声で「何を」と言う前に触尻エリアは僕の家に上がり込み、知っていたかのように二階の僕の部屋のベッドに寝転がったあと「セックス」と呟いた。晩御飯を作っていて客に気付かなかった母に友人と勉強していると嘘をつき部屋の鍵をかけて僕は触尻エリアセックスをする。




次の日の朝、僕はベッドの上に正座し半ば放心しながら昨夜の出来事を反芻していた。神様の声、1UPキノコ、触尻エリア、ブラ、パンツ、茂み、裸体、裸体、裸体、キノコ、挿入、放出、そして喪失……。僕はエリアによってつけられた二の腕の痣を隠すように身体を抱き、頭からベッドに倒れ込み、生まれて初めて神様感謝した。ありがとう、神様。ありがとう。顔をあげた僕の目には小さな炎が灯っている。デスクの鍵のかかる一番目の引き出しには僕が小学校から愛用している友達100人ノートがある。ここには死ぬまでにセックスしたい100人の(未来の)フレンドが記され、今でも更新され続けている。その表紙を見つめながら、熱情にかられノートに書き綴った小中高の思い出にふける。思い続ければ夢はかなう。僕はサ行のページを開き、触尻エリアと書かれた場所の横に、済という字を赤で書き込む。その下のチェックリストの「罵倒されながら乳を揉む」「尻をさすりながら罵倒される」「挿入直後に鼻で笑われる」項目に丸をつけていく。備考欄に「予想よりくる。後からくる」とだけ書いておく。ことが終わった後に直立のミドルキックをくらい唾を吐きかけられた事を書こうか迷ったがやめておく。思い出しただけでまた泣いてしまいそうになったからだ。

ノートを閉じて「30年」と呟く。僕は50歳まで現役で有り続けられるか? 僕は自分に問いかける。30×12×4=1440。僕は少し控えめに、ノートの表紙に0を一つ足す。


それから1ヶ月半で、触尻エリアを含めると僕は合計7人とセックスする。僕はその7人で大体のルールが掴めてくる。

まずセックス可能になる条件。神様は僕の相手をどうやって決めるのか? これは単純だった。相手を目で見て「セックスしたい」と声に出すこと。「セックスしたい」と相手の前で口に出すのは相当な勇気が要ると思うが、僕の場合、欲情したら条件反射で「セックスしたい」と呟いてしまうくらいの変態だったので問題なかった。むしろ、僕の場合ハードルが低すぎて問題になった。7人中4人は思いがけず発動した能力によるものだ。二人目の女子高生熊木安寿の場合、道端で出会ったときに顔を見る前に短いスカートから伸びる足を見ただけで欲情してしまい能力が発動してしまった。なまはげのような女子高生熊木安寿は日常的にセックスの代価を得ているようで、セックス後に僕に金銭を要求し、僕は財布の中身を彼女に全て奪われることになった。4人目の右田香織は白いワンピースの青いパンツとブラが透けてみえただけで能力が発動し、SM風俗釀だった彼女に全身を鞭で叩かれたがロウで体をほぼ固められていたのであまり痛くはなかった。6人目の、10年間で1000本のAVに出て万単位エロ画像ネット上に残した伝説アクトレス水橋のぞみの場合、父親秘蔵のVHSビデオ鑑賞中につい呟いてしまい能力が発動し、40を超えたばかりのはずなのに長年の無理がたたったのか骸骨のような水橋のぞみサービスされたときは涙が出そうになった。7人目の近所の未亡人鈴木志摩はその不幸そうな口元の黒子に欲情したが初のスカトロ趣味で僕の小学校から愛用したスーパーマリオタオルケットを泣く泣く捨てる羽目になった。最後のは回避不可能な気がするが、何事も慎重にいかないといけないだろう。まず口癖を改めねばならないが十数年無意識に培った癖を直すのは難しい。

「1週間に1セックス」の定義セックスしてから7日間後にセックス可能になるというので間違いなさそうだ。神様関係なしの普通セックスもそのルールに従うかどうかは今の僕には確かめようがない。あとわからないのが一つのセックスの終わりだ。普通セックスはどうなのだろう。僕視点からすると挿入と射精になるのかもしれないが、3人目の大学講義でいつも一人で一番前に座っていて気になっていた吉崎薫の場合、女装趣味ゲイであり、僕は挿入されて射精されたが1セックスと数えられたようで7日後に4人目の右田香織とのセックスが始まった。


セックスした女性の状態について述べておこう。

記憶はある。熊木安寿は記憶があるが故に僕から金銭を巻き上げたし、吉崎薫は泣き濡れる僕にコーヒーをおごってくれた。

そして意思もある。触尻エリアは僕をさんざん罵倒暴力を加えた。それがプレイであるかどうかは確かめられなかったが、催眠術や薬のように人形みたいになるわけではない。

そして愛はない。多分ない。彼女らにあるのは僕とセックスしなければならない、という義務感に似た感情で、セックスした後にはそれが仕事を終えたような達成感に変るように思える。プライドの高い触尻エリアや5人目の幼馴染で生徒会長イジメ総元締め三嶋優理子でさえ文句は言わなかった。いわば神様からの勅令。全ての生き物が従うべき裏コマンドというものだろうか。ただし最初に聞いた凄く適当っぽい神の声を思い出すに、慎重にならざるを得ない。記憶があることは、下手したらレイプで捕まる可能性だってある。世の中には嘘を平気で真実だと言い張ることができる人間が多すぎる。自身の記憶プライド現実を秤にかけて最も自分に利する方に傾くのが人間だ。まあ、セックス中の記憶が消えるとしても、セックス直後に記憶が消えたら僕はほぼ間違いなく掴まるので、神様としてもしょうがなかったのかもしれない。

セックス可能になるのはテレビの向こうでも同じなのは触尻エリアで確認済みだが、芸能人はより慎重にならないといけないと学習した。後で知ったが触尻エリアドラマ撮影中に何も言わずに抜け出して僕の所にきたらしい。危ない。騒がれたらどうなる。僕は植物のように静かにセックスを繰り返したいだけなのだ。


僕が1ヶ月半の整理をしノートに今後の注意を書きだしている間にいつの間にか寝てしまっていたようで、気付いたとき枕元の時計を見ると夜になっていた。

ぼんやりとした頭が、ドアの外から聞こえた母の声で一気に覚醒する。

「ゆうちゃんきてるよ。早く降りてきな」

ゆうちゃん。池田優佳。僕の三つ上の従姉妹。

テーブルの向かいに座るゆうちゃんはますます綺麗になっていた。来年大学卒業東京新聞社に務めるという。就職関連の何かがあったのかゆうちゃんは黒いスーツを着ていて、僕にはそれがとても艶っぽく見えた。カッターシャツの胸ははちきれそうだ。夕食中、僕は機械的に食事を口に運びながらずっとゆうちゃんを見ていた。

初恋の人であり初オナニーの人であり僕が100人の友達ノートを作ったきっかけであり有名芸能人やAV女優や50音を無視してノートのトップに記入した人であり、要するにゆうちゃんは僕の中で性的な意味で神だったのだ。

「秀一、勉強してる?」

「全然してない」

「だろうねー。顔見たら分かるよ」

「頭悪そう?」

「イヤラシイことばかり考えてる顔だ」

図星だ。僕は何も答えず、ゆうちゃんは笑う。僕の前でも両親の前でもゆうちゃんは変わらず、そんな彼女のさっぱりした性格は両親も好感を持っている。

母がゆうちゃんのグラスにビールを注ぎながら、さりげなく言った。

「ゆうちゃん、遅いし、久しぶりに泊まってきなさいよ」

「ありがとう、おばさん。お言葉に甘えちゃおうかなー」

Good Jobママ。ありがとう、お母さん。

部屋に帰り、ベッドの上でしばし悶える。

神のお導きは、僕にいけとおっしゃっている。そうなのか。そうなのか。僕はベッドの上に正座して手を合わせた後、下に降りる。

まずは身を清めようと、洗面所で顔を洗う。そして、洗面所の向こう、風呂場から水音が聞こえるのに気付いた。

いる。

僕は破裂しそうな心臓の音を納めながらドアに近づく。そして、洗濯かごに真っ赤な下着に見つける。瞬間的に僕は勃起した。

そのまま、ごく自然決断はなされたように思えた。

僕はそのままドアを開けて、神の言葉を言う。

「君とセックスがしたい」

僕の眼前にはスポンジでわきの下をこすりながら、ぽかんとして僕を見つめる母の姿があった。


それから僕はずっと悩み続けている。母は何も言わないが、時折僕に向かって「どうするの」というような目線を向ける。僕の部屋を用もなく(あるのだろうが)ノックすることが多くなった。あれから誰ともセックスしていない。おそらく、母とセックスするまで能力は使えないだろう。僕宛に「神田神夫」という人物から小包が届いた。中には黒い布。目隠しに丁度良い。そうだ、目をつぶれば終わる。それでも、それでも、それでいいのか? 僕はまだ答えを出せないでいる。

実の母とセックスするオア一生セックスしない。君ならどうする?

ふぐりんふぐりん2009/07/31 09:13えらい文章がうまいですけど、村上春樹とかすきなのだろうかと思った。

sasuke8sasuke82009/07/31 19:03ほめていただいてありがとうございます。
村上春樹は最近ちょっと読もうかと思ったくらいで全然読んでません。
こんなにセックスセックスという単語を書いたのは初めてです。

d1335d13352009/08/01 13:26すげーおもしろかったです。

sasuke8sasuke82009/08/01 15:34ありがとうございます。
すごいうれしいです。
また暇なときにみにきてください。

keiseiryokukeiseiryoku2009/08/02 20:27 文章が上手くて快適に読めましたー。
 オチも最高w
 なにかいろいろと吹っ切れる感じです。

sasuke8sasuke82009/08/02 21:10ありがとうございます。
長くて文字が多いので読みにくいかと思ってたので
そう言われるとほっとします。
いろいろと吹っ切れてしまって大丈夫かなと思いますが
がんばってください。