病むに病まれてビラの裏 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012/04/19 (木)更新はテキストが一番。皆、テキストで更新した方が良い。

エスカレーターガール(適当な仮)←最後に女の子がエスカレーターで昇る小説…の書きかけ。

| 23:55 | エスカレーターガール(適当な仮)←最後に女の子がエスカレーターで昇る小説…の書きかけ。 - 病むに病まれてビラの裏 を含むブックマーク はてなブックマーク - エスカレーターガール(適当な仮)←最後に女の子がエスカレーターで昇る小説…の書きかけ。 - 病むに病まれてビラの裏 エスカレーターガール(適当な仮)←最後に女の子がエスカレーターで昇る小説…の書きかけ。 - 病むに病まれてビラの裏 のブックマークコメント

 昔々、天使様たちが、この世界を、この街を変えようと、宇宙で闘われたらしい。それで、この世界は一度変わり、そして、2千年たって、また、元に戻ったらしい。元に戻ったって言ったって、昔のことを知らない私にとっては、今が、今でしかない。例えば、それは、性的な絶頂を迎えた時に、「イク」と言っていたのが、いつの間にか、「アガル」とか、「ノボル」と言うようになったと言われても…そんな世界が、今の世界だ。


 女に生まれて良かったと思うのは、「性を売りモノにできるという事」。こういう事を言うと、すごく怒る女の人、まぁ、私も女なのだけど、怒る女の人もいると思うけど、もしも、私がこの仕事をできなかったら…たぶん、誰が食べるとも分からないレタスを洗って、芯をくり抜くような、そんな単調な、ツマラナイ仕事しかなかったと思う。

 職業にキセンはないなんて言うけど、レタスの芯を抜くのと、あ、上手いこと思いついた…男の人をヌいてあがげる、この仕事と、どっちがイヤシく、どっちが尊いかな?お金は、こっちの方がいいと思うけど。レタスをヌくよりは…。と言っても、今、目の前で、はぁはぁ言っている、このレタスは、今、自分でヌいている訳だけど…。


「はぁはぁ。俺、思うんだけど、性にはいろんな形があっても良いと思うのだよね。全ての道はローマに通じる…というか、いろんな方法がさ…あ、もっと、手をパタパタして、見えたり見えなかったり、して…はぁはぁ。」


 人間にはキセンはないのかな?目の前にいるこの人は…手を忙しく動かしているけど、人に見てもらわないと、アガレないんだって。なんでも、他人の体温が体に触れると、死にたい気持ちになるらしくて。だから、仕方がないから、人が触れそうになった時に、その事実を告げて、リアクション、さらに死にたくなるらしくて、手首には、ためらい傷だらけ…。人間フランケン…というのは、訳が分からないか…。あ、そろそろ。


「もうアガリますかぁ?」

「うん…もうちょっと待ってもらえれば…。」

「あとちょっとですよ。がんばって下さいね。」

「う、うはい…。」


 このお店、「スカストロ・スフレ」には、一応、決まったコースと料金体系はあるのだけど、いや、あったのだけど、私が、チーフ?になってからは、今は、自由にやらしてもらっている。この仕事を続けているうちに分かったのは、どんな世界にも、例えば、この店みたいなフーゾク店にも、ルールにあてはまらない人、お客さんはいる…なんて言い方は、たいそーだけど、ようは、普通のセックスでは満足できない人は、実は、結構、いる。それは、人によってレベルが違って、だいたいの人は、誤差の範囲を自分の正常の中に、上手く押し込んで、一般的な方法の中で、満足して、中にいることに満足して、アガルことができる。それでも、実は、本当は、お風呂に入るのは嫌だとか、自分の汗の臭いが一番興奮するとか、本当は、なめられるより、なめたいとか、噛みつかれたいとか…この人みたいに、人には触れられないのに、性欲だけは、人の8倍強くて、本当に犯罪をする一歩手前で苦しんで…犯罪者になったら、なったで、人を殺すのも立派な仕事な訳で…ちゅーとはんぱが一番よくない!

 なんの話だったっけ。

 まぁ、なんというか、他にも、どうせ妊娠なんてしないのに、「ナマ」にコダワル人とか、あ、ビョーキは困るか、でも、その逆に「つける」ことにコダワッたり、色とか、形とか、厚さとか、薄さとか、イボイボとか…。


「ふぅ。良かったよ。その、物憂げな目をみたら、ぞくぞくってなって、一気に手を動かしちゃったよ。ありがとね。」


 …考え事していただけなのに、なんだか悪い気分。裸になって、足を組みかえたり、手をパタパタさせるだけの簡単なお仕事だっただけに、悪い気分。まぁ、いいか。このイヤシイ人が満足したなら。こういう言い方をすると、非常にアレだけど、この人を、この人が、ヌくのを手伝った私は、レタスを洗って芯を抜いている人と、どっちが、とおとい?どっちがイヤシイ?こういう言い方はカドが立つか。


 ブザーが鳴って、人に触れられると死にたくなるけど性欲が人の8倍強い人は、軽く会釈をして、部屋の外に出て行った。さてと、私は次のお仕事の準備。次も、お客さん入ってる。内容は普通のセックスか。疲れるな。さっき、楽させてもらった分、仕方がないか。こういうお店に来る人って、自分にとって私達が全てだから、同じように考えている人は…いないかな。さすがに。でも、たぶん、男の人が思っている以上、割と仕事は段取り仕事だったりする。決まったコース以外の需要にも応えるようにしているから、単純なコースよりは、ちょっとは頭を使っているような気がするけど…。

 ようするに、流れ作業ってことかな。ひとつ仕事が終ったら、次の仕事のための準備。時間がきたら、次のお客さんが入ってくる。さっきの人は、自分でアガってくれたから、ほとんど汚れてないのだけど、一応、部屋の中のアメニティは全部入れ替えて、マットも新しいのと変えて、そして、私はシャワーを浴びる。仕事の内容がどうであれ、体が汚れていても汚れてなくても、一度、体を水で清めるようにしている。液体がついているとか、髪の毛がからまっている、とか、そんなこと以外に、もっと、重要に、致命的に、何かがケガレテイルように感じるから。よーは気持ちの問題だけど。

 こんな繰り返しを1日に多い時は、8回とか、12回とか繰り返すから、案外、レタスの仕事と変わらないかも知れない。やってる内容が違うだけのルーちんワーク。ブザーがなった。さてされ、次の、お客さんは、どんな人かな。


「いらっしゃいませー。」


 …これも、みんながどう思っていることかは、分からないけど…。


「…あんたなら、うちでタダでさせてあげるのに。」


 少なくとも、私には、恋人がいる。


 店を出て、街を見渡すと、騒々しいネオンも消えていた。空を見上げると、あの方達のお住まいも明かりが消えていた。夜に見上げると、その光は、星空のようで、すごくキレイで、私はソレが好きだった。不夜城…なんて言葉があるけど、しばらく、朝日が昇るまでは、この街は、本の少しの間だけ眠る。その頃に私も、家に帰る。この仕事は、お金は良いけど、時間が不規則なのが、アレかな。明かりも少なくなっているから、道端に転がっている人が、酔っ払いなのか、死体なのか、よく分からない。いっそ、死んでいてくれたら、楽なんだけど…。怖いなぁ。心細いなぁ。なんて言ったりして。


「ありがとね。」

「いや、もうちょっと最後の方の順番にしたら良かったかな。」

「何してたの?」

「家でぼーっとしてたよ。寝てた。」

「ふーん。」


 いつもは、別に迎えにきたりしないのだけど、わざわざ客として、お店にきてみたり、こういう時は…。


「私、結婚とかしないからね。」

「ええ!?」


 先手必勝に限る。前々から、こいつは、ツグは、何かと結婚とか、そんな話をしてくるヤツなんだ。だから、もう、おんなじ話、おんなじ口げんかは、したくない。


「え、いや、でもさ。俺達、もう、ずいぶん一緒に住んでいるからさ。そろそろ。」

「別に結婚なんて形にコダワラなくていいじゃん。セックスだってしてるし、一緒に、ご飯も食べているし。」

「で、でもさ、子どもとか、欲しくない?」

「欲しくない?どーせ、自分の子どもじゃないんだから、いらない。」

「いや、それを言ったら…。」

「自分の子どもだったら、結婚して作ってあげてもよいけどね。結局さ、血の繋がってない、イデンシを分かち合ってない子どもと一緒に過ごす意味ってあるの?そりゃあ、勿論、ミーム?とか?私たちが育てた!というシソウとか、そんなのが受け継がれるかも知れないけど、そういうの、私、興味ないんだなぁ。自分の子どもだったら、全然、育てて良いのだけど…ねぇ?タネナシ君?タネナシオ君?」

「う、うるせーフニン女。」


 だいたい。この話をふってくると、最終的に私がウンチクをこね回して、ツグを黙らせて終わり。口げんかに至らず。あ、一応、彼と私の名誉のために言っておくと、この街の人間は、みんな、タネナシ男で、フニン女なんだ。生まれつき生殖能力が排除されているというか。だから、子どもは作るんじゃあなくて、貰う。結婚したら、子どもを貰うことができる。誰に貰うかといえば、天にお住まいの麗しき方々。会ったことないけど。

 うーむ。上手く説明できてないけど、私達は、みんな、余り者なんだって。空の上にある、あの街から届けられる子ども達は、あの街に住むレベルに達しなかった子どもで、私もそうだったんだけど…勝手に繁殖したら困るから、地上に降りてくる時に、生殖能力が排除される…という。一応、結婚した間柄じゃないと、子どもを受け取れないルールなのは…人間牧場みたいになるのは、やだからなのかなぁ。

 天使様達が頑張った結果、あの街とこの街は1本のエレベーターと7本のエスカレーターで結ばれて、世界の仕組みも変わったらしいけど…結局、元に戻って、降りるだけ、昇るだけ、という一方通行になったんだって。子ども達はエレベーターで降りてきて、エスカレーターは、モノとかヒトを運んでいるって言うけれど…私も、あの街に住みたい…とかは、あんまり、思わなくなったなぁ。


「じゃあさ、じゃあ、これだけは分かってよ。結婚とか、子どもとか、言っているけど、愛してる、愛してるんだ。だから、一緒になりたいんだよ。」


 はいはい。分かってますよ。口には出さないけどね。


  • 後書。
    • まだ途中。ラストまで書いたら、推敲もなしにブチ投稿する結果になるかも知れない。